「高校3年間を終える前になんかつくりたい」
卒業がかかっているでもなく勝手に始まった“卒業制作“。
監督・村田夕奈と主演・下川恭平を中心に高校3年生17名が集結し
卒業式の翌日から4日間をかけてつくりあげた37分間。
受験勉強に励む人、もう進路が決まっている人。
卒業で「まだ終わりたくない」と思う人、「やっと終わる」と思う人。
コロナに邪魔され悔しい思いをした人、実はコロナに救われてた人。
後者の視点から、コロナ禍における高校生の卒業までを映し出す。
悔しいと思えなかった。みんなみたいに頑張れている実感もなかった。
いつか、こんな日々を青春だったと誇れる時が来るのだろうか。
新型コロナウイルスの流行と同時に始まった高校生活。
歩(下川恭平)にとってはこの3年間が、ずっと長かった。
高3の夏、演劇部の卒業公演は中止になった。
突然幕を下ろした演劇部としての日々と迫りくる大学受験。
11月、歩は周りの仲間たちよりもだいぶ早くに受験を終える。
仲間たちが頑張っている学校という空間には、歩の居場所はなかった。
元演劇部員の詩(立崎空)やれお(今井柊斗)も進路が決まった。
一方、なぎさ(上田理心)や花音(野口天音)は受験と戦っているようだ。
「きっと卒業式は泣けないんだろうな」
「そうだね」
卒業を間近にしてもまだ、3年間は長いままだった。
そしていま、彼らの最後が幕を開ける—
下川恭平
立崎空 今井柊斗 上田理心 野口天音 齊藤広大
監督・脚本・撮影・編集:村田夕奈
音楽:川崎正貴|主題歌:「紡ぐ春」下川恭平
企画:村田夕奈 下川恭平 立崎空
録音:大和田愛海|照明:竹内小桜|美術:松原もも
ヘアメイク・衣装:大塚詩織 指出希空
助監督:正田初実 倉橋葵|ヘアメイク・衣装助手:橋本珠莉 篠木庵里 |撮影・録音助手:石井美妃
題字:ニョグ|スチール・メイキング:亀山奈那子
担当教論:清田侯大
撮影協力
群馬県太田市立太田高等学校
群馬県太田市立太田中学校